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孤高のオオワシ、湖北舞う 滋賀で越冬の1羽

2021.5.14 16:57 共同通信

 雌のオオワシは今年も変わらず湖北へやってきた。ロシア・オホーツク海沿岸部から23季連続で滋賀県長浜市へ飛来し、たった1羽で越冬するオオワシにレンズを向けた。
 

 飛来する山の名にちなみ、人呼んで「山本山のおばあちゃん」。国の天然記念物のオオワシは北海道東部で集団が越冬することで知られるが、山本山にはほぼこの1羽だけがやってくる。観察施設「湖北野鳥センター」によると年齢は少なくとも29歳以上。職員の谷智子(たに・ともこ)さん(31)は「おばあちゃんは縄張り意識が強く、飛来した若いオオワシや猛禽(もうきん)類が近づくと嫌がる様子を見せ、追いかけたこともある。1羽でいることや琵琶湖沿岸の環境が好きなのでは」と推察する。
 

 好んで食べるのはブラックバスやニゴイなど琵琶湖にすむ魚。好物が豊富にねぐらの近くにあることも引きつける要因とみられる。
 

 遠く千㌔以上を旅して毎年変わらぬ姿を見せることから愛鳥家を中心にファンは多い。獲物を持ち帰る姿を一目見てファンになったという男性は「羽を広げた大きさにびっくりした。おばあちゃん、来年もまた来てくれるかな」と、盛んにシャッターを切っていた。
 

 2月下旬には再びロシアへ向けて羽ばたいていく。名残を惜しむわけもなく、孤高のオオワシは悠々と北を目指す。(写真と文 共同通信・伊藤暢希)

 

*写真・記事の内容は、2021年1月26日までの取材を基にしたものです