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ICBM発射に沸く平壌 経済制裁の影響じわり

2017.7.19 0:00 共同通信

 悲願としてきた米国を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に踏み切った北朝鮮。開発に携わった科学者らは首都平壌(ピョンヤン)に招かれ、音楽公演や宴会で連日歓待された。帰りは花飾りなどを手にした数十万人の市民が沿道に並んで見送り。強まる制裁への懸念は、祝賀ムードにかき消されているようだった。

 「発射を成功させた英雄たちを祝ってあげたい気持ちでやって来た」。炎天下、帰路に就く科学者らのバスを見送った医師の兪成日(ユ・ソンイル)さん(33)が力を込めた。バスの中から手を振る科学者らの顔にも笑みが浮かぶ。

 駅前の掲示板にはミサイルの写真が並び、国営メディアは「金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の指導による結実だ」と核・ミサイル開発の成果を連日称賛。軍備増強に異論を挟む余地などなさそうだ。

 外国人記者に弱音を漏らす市民は見当たらないが、ガソリン価格が急騰するなど、制裁で市民生活はじわりと締め付けられている。政府は燃料節約のため地下鉄や自転車の利用を奨励。新たにレンタルサイクルも登場、近くサービスが始まる。

 日が沈む頃、中心部を流れる大同江(テドンガン)沿いに見事な夜景が広がっていた。川べりにはむつまじく肩を並べるカップルや、夜釣りを楽しむおじいさんの姿。物騒なニュースばかりが目立つが、ここにも日々を懸命に生きる市井の人々の日常がある。平和的手段の余地が残されているうちに核問題を解決する外交努力が急がれる。 (写真 共同通信中国総局・岩崎稔 文 平壌支局長・松本安二) 

 写真・記事の内容は、2017年7月19日までの取材を基にしたものです