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感染再燃の懸念指摘、専門家会議 検査体制を強化、入国緩和慎重に

2020.5.30 0:07 共同通信

記者会見する新型コロナウイルス対策専門家会議の尾身茂副座長。右は脇田隆字座長=29日夜、厚労省
記者会見する新型コロナウイルス対策専門家会議の尾身茂副座長。右は脇田隆字座長=29日夜、厚労省

 新型コロナウイルス対策を検討する政府の専門家会議(座長・脇田隆字国立感染症研究所長)は29日、会合を開き「一部の地域では感染再燃の傾向が見られる」と指摘した提言をまとめた。北九州市で29日に新たに26人の感染が確認され、流行の第2波の懸念が浮上しているほか、東京都でも増加傾向にあることが念頭にあるとみられる。尾身茂副座長は会見で「警戒を緩めないことが大事だ」と訴えた。

 海外との往来再開により流行が拡大する恐れがあるとして、当面の間、入国者を一定の数に限るなど入国制限の緩和は慎重に対応する必要があると強調。次の流行に備え検査や医療体制の強化も求めた。

 提言は、国内の感染状況を振り返って分析。潜伏期間や報告までに時間がかかる点を考慮すると、4月1日ごろに新たな感染者の発生はピークを迎えたと考えられるとした。

 宣言が出た後は、外出自粛などの効果により1人の感染者が平均何人にうつすかを表す指標「実効再生産数」が全国で1を下回る状態が維持され、新規感染者報告数の減少につながった。しかし連休明け5月9日には再び1を上回り、注意深く監視する必要があると指摘した。

 流行の第2波に備えるため、感染拡大防止、医療、モニタリングの三つを柱にした対策を提案。具体例として、ウイルス検査をする場所や人材を増やすとともに、従来のPCR検査に加えて抗原検査も活用して体制を拡充することを挙げた。

 医療提供体制では、100人規模のクラスターが発生することも想定して一定数の病床は空けておき、軽症者が療養できる施設も確保するなどの準備を求めた。保健所の体制や高齢者・障害者施設への支援も盛り込んでおり、都道府県が整備状況を確認するためのチェックリストを作った。

 医療機関や大学、企業が連携して、重症化のリスクを高い精度で見極められる検査項目を見つけるほか、治療薬とワクチンを開発する研究も進めていくことが必要とした。