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新型コロナ差別、感染者らへ深刻 シンポで「禁止法必要」

2020.5.23 17:04 共同通信

オンラインで開かれたシンポジウム「コロナ差別を考える」=23日
オンラインで開かれたシンポジウム「コロナ差別を考える」=23日

 新型コロナウイルスの感染者や医療従事者、外国人などへの差別が増えているとして「部落解放・人権研究所」(大阪市)が23日「コロナ差別を考える」と題したシンポジウムをオンラインで開いた。全国の差別事例が報告され、政府による感染・経済対策だけでなく差別を禁止する法律が必要だとの声が上がった。

 約160人が参加。「反差別・人権研究所みえ」(津市)の松村元樹事務局長が差別事例を報告した。感染者の家に石が投げ込まれたり「コロナ女」とネットに書き込まれたりしたほか、中国人が感染源として中傷されるなど、多くの深刻な実態が紹介された。

 「ハンセン病市民学会」(大阪市)の内田博文共同代表(九州大名誉教授)は、かつて官民がハンセン病患者を捜し出し隔離した「無らい県運動」が、現在の差別をあおる「自粛警察」の動きに似ていると指摘。「コロナ禍で、さまざまな人権侵害が起きている。差別禁止法がなく、自粛下で、さらに人権侵害事件の相談態勢が弱くなっている」と話した。

 「日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス」(東京)の高久陽介代表は「差別は駄目という啓発で人の心が変わるのを待つのでは、被害者にとっては地獄が続くだけだ」として、差別を禁止する法整備を訴えた。

 司会を務めた主催団体の川口泰司理事(山口市)は、24日で成立4年を迎えるヘイトスピーチ解消法などでは不十分だとし「今こそ包括的な差別禁止法が必要だと訴えていきたい」とまとめた。