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大阪「2度漬け禁止」に異変 コロナ、串カツ文化も直撃

2020.5.23 18:02 共同通信

串カツにソースをかける男の子=20日、大阪・新世界の「串かつだるま通天閣店」
串カツにソースをかける男の子=20日、大阪・新世界の「串かつだるま通天閣店」

 食の都・大阪で、名物の串カツを楽しむ際の鉄則「ソースの2度漬け禁止」に異変が起きている。新型コロナウイルス感染防止のため、不特定多数の客が使う共用のソース容器が姿を消したためだ。熱々の揚げたてをソースの海へ1度だけドボンと漬ける代わりに、ボトルでかける“新しい生活様式”を客は受け入れ始めている。

 大阪市の4店舗で16日に営業を再開した有名店「串かつだるま」も共用容器を撤去した。飲食中のせきや会話で飛沫が入る恐れがあるためで、通天閣店(同市浪速区)の吉村憲二店長(40)は「注文があれば共用のソースを出すが、要望はほとんどない」と話す。注文は観光客からたまにあるくらいだという。

 家族連れやカップルら約20人が来店していた20日昼、堺市北区の山本洸太ちゃん(3)が、大好物だというウインナーの串カツにボトルでソースをかけて頬張っていた。「衛生的で良いと思う」と母親の華子さん(26)。祖母の規代さん(55)は「雰囲気が出ない」と共用ソースを懐かしがっていた。

 「本当はソースに漬けて染み込ませて味わってほしい」と吉村店長。常連客の飲食業松本正好さん(59)は「相変わらずうまい」と笑顔を見せ「ソースを共用できないのは今はしょうがない」と達観した様子だった。

 大阪府の緊急事態宣言は解除されたが、「串かつだるま」ではボトルでのソース提供を当面続ける方針だ。吉村洋文府知事は15日、記者団に「『2度漬けアカン』は大阪の文化。寂しいが、復活を夢見ながら感染防止対策をお願いしたい」と話していた。