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訪問看護、9割で態勢不十分 対コロナ、マニュアルや装備なし

2020.5.8 17:13 共同通信

 在宅患者に対応する訪問看護の新型コロナウイルス対策に関し、9割の事業所で感染者宅を訪れる際のマニュアルがないなど態勢が整わず、感染予防の装備も不足していることが、現場の看護師と神戸市看護大の調査で8日分かった。神戸市の事業所が対象の調査だが、感染が広がる他の地域でも同様の問題が生じているとみられる。

 調査した北須磨訪問看護・リハビリセンター(神戸市)の藤田愛所長は「感染予防に必要な物資が足りない。看護師が感染して休業する事業所が相次げば、在宅医療が窮地に立たされる」と危機感を募らせる。

 調査は4月10~21日に実施し、神戸市の119の訪問看護ステーションから回答を得た。

 感染者や感染が疑われる人の自宅を訪問する際の対策については、95%がマニュアルなどの取り決めがないと回答した。

 困っていることを具体的に尋ねると、90%が「感染予防の物品が入手できない」と回答。他に45%が「看護師が不安や緊張で精神的に安定しない」、36%が「症状がある人を訪問した時の感染予防の対応が分からない」とした。マスクやガウンなどの在庫は36%が「ない」とし、1カ月未満の事業所が大半だった。

 自由記述では、看護師が感染したり濃厚接触者になったりした時の人員確保や、感染で事業所が一時閉鎖になった場合の患者対応を巡る不安の声があった。疑わしい症状がある患者のPCR検査を速やかに実施してほしいという要望も出た。

 藤田所長は、看護師がマスクを着けて頻繁に手洗いをすると、不安を抱く利用者もいると指摘。「穏やかな生活環境を乱さないように軽い装備で訪れると、感染リスクが高まる。ウイルスを持ち込む恐れもあり、非常に悩んでいる」と話した。