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編集部こぼれ話

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強烈なにおいも「鑑賞」できます

2019.5.8 11:14
「Fermentation Tourism NIPPON」展の会場=東京・渋谷ヒカリエ
「Fermentation Tourism NIPPON」展の会場=東京・渋谷ヒカリエ

 

 東京の「渋谷ヒカリエ」8階に、おしゃれな場所柄に似合わない「におい」が充満している。全国47都道府県の発酵食品を集めた展覧会「Fermentation Tourism NIPPON~発酵から再発見する日本の旅~」に並ぶ発酵食品の数々が発生源だ。密閉されていないものもあり、展示を前にして、思わず生つばがわいてくる。


 展示品は、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんがその土地の製造現場を確かめ、自分で食べた食品の中から選んだ。「土地に根付いたものだけを選ぶ」「(酒、みそなど)各地にある食品は複数選ばない」という方針を立てたので、よく知られた食品と並んで、ディープな食品の紹介になっているのも特徴だ。


 くさや(東京)、うるか(大分)、サバのへしこ(福井)、豆腐よう(沖縄)などは、知っている人も多いだろうが、あざら(宮城)、むかでのり(宮崎)、かんずり(新潟)、碁石茶(高知)…となると、どうだろう。


 小倉さんは、展覧会のために8カ月かけて全国を旅し、その費用は知人や有志から集めたという。東京農大で発酵学を勉強した小倉さんによると、これだけ特色ある発酵文化が日本で育った理由は「温暖湿潤な気候」「海があること」「仏教による肉食の禁止」など。日本人が糧にしてきた穀物と魚介類には旬があり、食べる時期が限られるので保存の技術が発達した、という推測だ。


 手の込んだ発酵食品に出会う度に「こんなにいろんな物を発酵させるなんて、日本人すごい!と思いました」と言う小倉さん。ユニークな食品を目と鼻でじっくり味わうと、小倉さんの気持ちも分かってくるようだ。入場無料、7月8日まで。会期中無休。 (共同通信エンタメデスク 宇野隆哉)

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