米軍、東海岸沖で偵察気球を撃墜 大統領が命令、中国反発

偵察用とみられる気球=1日、米モンタナ州(Larry Mayer/The Billings Gazette提供・AP=共同)
偵察用とみられる気球=1日、米モンタナ州(Larry Mayer/The Billings Gazette提供・AP=共同)
2023年02月05日
共同通信共同通信

 【ワシントン、北京共同】バイデン米大統領は4日、東海岸沖で米軍が中国の偵察気球を撃墜したと明らかにした。1日に米本土への飛来の報告を受けた後、人的被害の危険がなくなり次第、撃ち落とすよう国防総省に命じていたと記者団に語った。米軍は残骸の回収を試みる。中国外務省は5日、「強烈な不満と抗議」を表明した。

 米国防総省によると、米北方軍のF22戦闘機が空対空ミサイル1発を使い、4日午後(日本時間5日未明)に南部サウスカロライナ州沖約11キロの米国の領海上で撃ち落とした。撃墜に先立ち、バイデン氏は記者団に「対処する」と話していた。

 オースティン国防長官は声明で「気球は米本土の戦略的拠点を監視する目的で中国が使っていた」と指摘。国防総省高官は「明らかに機密性の高い米軍施設の上空を飛んでいた」と記者団に述べ、「民間の気象研究用飛行船」だとする中国の主張を退けた。

 中国外務省は「明らかに過度な反応だ」と非難。「関連する(中国の)企業の正当な権利を断固として守る」と強調し、対抗措置を取る可能性も示した。

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