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【14個の金メダル】⑪ 小平奈緒  2018年平昌大会 スピードスケート女子500メートル

2022.1.28 15:03 共同通信

 

力走する小平
力走する小平

 選手としては遅咲きの部類に入るだろう。31歳の小平奈緒は「わたしなりの大きな花を咲かせたい」と誓って平昌の舞台に臨み、3度目の挑戦で大輪を咲かせた。

 最初の五輪は2010年のバンクーバー大会だった。得意種目の500メートルで12位に終わった。先に滑ったライバルたちが思ったほどタイムを伸ばせなかったことから「欲が出て空回りした」という。

 4年後のソチでもあと一歩、表彰台に届かなかった。「周りから求められるものと、自分の実力がかけ離れていた」と分析。その後、「最速の道」を極めようと本場オランダで2年間の武者修行を決行した。

 過酷な筋力トレーニングで鍛えてきた下半身の強さに、上半身を起こす最強国の技術をミックスして、世界最速のスピードを手に入れた。ワールドカップの500メートルは16年11月から15連勝をマークして五輪本番を迎えた。

 日本のエースとして、そして大本命として挑むレースの100メートルは低地での自己最高に迫る10秒26と上々のタイムで通過。カーブを抜けると、試行錯誤の末に自分のものにした「上半身はオランダ、下半身は韓国」というフォームで突き進んだ。ゴールを駆け抜け、36秒94の五輪新記録を確認すると両腕を突き上げた。

 

李相花とウイニングランする小平
李相花とウイニングランする小平

 3連覇を狙った地元韓国の李相花(イ・サンファ)は、小平の次のレースに登場。100メートルは小平より速い10秒20で通過した。だが、第2カーブで体勢を崩して失速、37秒33にとどまり銀メダルだった。

 小平はジュニア時代から切磋琢磨(せっさたくま)してきた3歳年下のライバルの肩を抱いて、韓国語で「チャレッソ(よくやったね)」と声を掛けた。敗者をたたえる小平の目にも涙がにじんでいた。