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女性活躍ないと衰退の一途 元法大教授の田嶋陽子さん

2021.2.12 16:53 共同通信

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言で、「組織委の女性はわきまえている」も批判を浴びている。男性が多数出演するテレビ番組で歯に衣(きぬ)着せぬ発言をしてきた「元祖わきまえない女」で、元法政大教授の田嶋陽子さんは「女性が活躍できないと日本は衰退の一途をたどる」と訴える。

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 田嶋陽子さん
 田嶋陽子さん

 

 私は今年80歳で森さんと同じ世代。30年前、大学などの会議に女性はほとんどいないか、いても発言できなかった。女性は長い間、沈黙させられてきた。会議で男性に「話が長い」と言われるほど、「うるさい発言」ができるようになったことはすごい。素晴らしい。

 もちろん森会長の発言はあってはならない。女性に使った「わきまえている」との言葉は、身分に差がある関係で使う言葉だと思う。女性は家庭で「(夫の)3歩下がって」と言われ、妻は夫を「主人」と呼んできた。

 会長は辞めてもらった方がいいが、辞めさせて終わりでは駄目。今回は氷山の一角。これを機にみんなにもっと政治に目を向けてほしい。夫婦別姓など女性を巡る政策は後退している。政治的課題を一つ一つ解決することが女性を自由にする。

 もっと騒いで、世界中に日本が「人権無視社会」だと知ってもらうといい。日本の男性は世間体に弱いので、恥をかいて初めて「女性差別は恥ずかしい」と認識できる。きちんと発言できる能力ある女性が評価される世の中をつくらないと、日本は「ガラパゴス化」し、衰退の一途をたどる。
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 たじま・ようこ 1941年生まれ、静岡県出身。英文学、女性学研究者。