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新千歳空港が本格民営化 コロナ禍で早くも視界不良

2020.6.1 0:00 共同通信

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、閑散とする新千歳空港の国際線ターミナル=5月20日
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、閑散とする新千歳空港の国際線ターミナル=5月20日

 北海道7空港の一括民営化を担う「北海道エアポート」は1日、国管理だった新千歳空港の運営を開始した。すでに1月から7空港でターミナルビル経営を始めており、今後残る6空港でも滑走路を含む「上下一体」の運営に移行する。ただ新型コロナウイルスの感染拡大で大幅な減便が続く。経営計画で示した目標の下方修正は必至で、早くも業績への不安が高まっている。

 三菱地所や地元企業計17社が出資して設立された同社は昨年10月、国土交通省などと空港運営の契約を締結。2024年度までの中期経営計画では、新千歳の旅客数を17年度比1.2倍の2783万人に増やし、国内線ビルの改修やビジネスジェット施設の新設に取り組むとしていた。

 しかし、コロナ禍で新千歳の4月の旅客数は国内線が前年の約12%で国際線はゼロ。テナント収入も9割減った。収益の柱となる着陸料は、6月は想定の5%程度になる見通しだ。

 同社の受託期間は30年で、新千歳以外の赤字6空港へのてこ入れが期待される。長期計画では、将来的に全ての空港で国際線を受け入れ、49年度に全体の旅客数を17年度比1.6倍の4584万人とする野心的な目標を掲げていた。

 同社は長期計画は当面維持する一方、中期計画の見直しに入った。蒲生猛社長は「国際線回復には5年ぐらいかかるだろう。実態に即した修正が必要だが、どこまで下げればいいのかも見通せない」と頭を抱える。

 今年10月には旭川空港、来年3月には稚内、釧路、函館、帯広、女満別各空港でも運営開始が控える。滑走路のメンテナンス業務などに当たる社員約160人を確保する計画だが、既に内定辞退者が出ており、採用計画も難航している。

 蒲生社長は「国には旅行代金の補助など観光需要の回復を支援してほしい」と要望。「3密を避けられる北海道の広大さはアピールポイントになる。地元と協力しながら魅力を発信していきたい」と話した。