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日産、6712億円の赤字 コロナで苦境、回復困難

2020.5.28 21:30 共同通信

オンラインで決算と中期計画について説明する日産自動車の内田誠社長兼CEO=28日午後 
オンラインで決算と中期計画について説明する日産自動車の内田誠社長兼CEO=28日午後 

 日産自動車が28日発表した2020年3月期連結決算は、最終的なもうけを示す純損益が6712億円の赤字(前期は3191億円の黒字)に転落した。主力の日米市場での販売不振に加え、新型コロナウイルス流行に伴う需要減が打撃になった。新たな中期経営計画も示し、過剰になっていた世界の生産能力を海外2工場の閉鎖などで2割削減すると発表。このリストラ関連費用6030億円が発生し、前会長カルロス・ゴーン被告が改革を断行した00年3月期(6843億円)に迫る巨額赤字となった。

 今回も構造改革で立て直しを目指すが、21年3月期の業績予想は未定とした。自動車主要8社の4月の世界生産がコロナで前年同月比60.9%減と記録的な苦境に立つ中、業績の回復は容易でない。

 日産の年間での赤字はリーマン・ショックのあった09年3月期以来11年ぶり。主に稼働率の悪い工場の資産価値を下げる減損損失が生じ、先月時点の予測より赤字幅が膨らんだ。20年3月期の売上高は前期比14.6%減の9兆8788億円。世界販売は10.6%減の493万台に落ち込んだ。

 新たな中期計画は24年3月期までの設定。生産能力は2割減で年540万台体制とする。インドネシア工場を閉鎖し、スペインのバルセロナ工場も閉鎖に向け協議するほか、韓国販売からの撤退も決めた。21年3月期の固定費は19年3月期に比べ3千億円削減する。一方、今後1年半の間に12の新型車を投入する。

 内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)はインターネットを通じた決算記者会見で「失敗を認め、正しい軌道に修正する。選択と集中を徹底し構造改革を断行する」と述べた。

 日産は世界で計1万2500人の削減計画を昨年発表している。内田氏は追加削減を示唆したが「(労働組合などと)個別に協議が必要で公表は控える」と詳細は明らかにしなかった。