ワクチン接種は「陰謀」、米調査 「共和党支持の44%が信じる」
2020年05月27日


ビル・ゲイツ氏(ゲッティ=共同)
【ロサンゼルス共同】米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が新型コロナウイルスのワクチン接種でチップを埋め込み、人々の行動を追跡しようとしている―。米ヤフーニュースと世論調査会社ユーガブは26日までに、共和党支持者の44%がこのような「陰謀論」を信じているとする調査結果を公表した。民主党支持者では19%だった。
ヤフーニュースは、党支持層が広めた誤情報を信用し、基本的な事実を無視する危険な傾向が映し出されていると指摘。多くの人がワクチン接種を拒めば感染収束は困難になり「破滅的な結果」を招くことにもなりかねないと言及した。
ゲイツ氏と妻の慈善団体「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団」は新型コロナのワクチン開発や医療支援に3億ドル(約320億円)超の拠出を表明している。
調査はユーガブが実施。米国在住の成人1640人を対象に20、21日、オンラインでインタビューを行い、年齢、性別、人種、学歴や2016年大統領選での投票行動などを基に調整を加えた。
認識のずれは民主党支持者側にも。同ニュースによると、フロリダやテキサスなど早期の経済再開に踏み切った州で死者が急増したと考える人は民主党支持者で58%、共和党支持者で33%に上る。実際には、両州などで新規死者数に大きな変化はみられなかった。
虚偽や誤解を招く情報の発信源として最も懸念する対象については、民主党支持者の56%が「トランプ政権」と回答。共和党支持者は54%が「主要メディア」を挙げた。