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ペルシャ湾岸諸国で感染急拡大 出稼ぎ者中心、祝祭に懸念

2020.5.22 19:03 共同通信

 【カイロ共同】サウジアラビアなどペルシャ湾岸の産油国で、新型コロナウイルスの感染が急拡大している。2千万人ものアジアや中東の出稼ぎ労働者を中心に感染がまん延。出稼ぎへの反発が強まり、労働者の帰国も始まった。24日にも始まるラマダン(断食月)明けの祝祭「イード」で感染はさらに拡大する恐れもあり、各国政府は対応に苦慮している。

 米ジョンズ・ホプキンズ大によると、湾岸協力会議(GCC)加盟6カ国の感染者数は22日までに、サウジの約6万5千人を筆頭に計16万人超。人口約280万人のカタールで約3万9千人など感染が広がった。

 サウジは人口の3分の1、アラブ首長国連邦(UAE)も9割近くが外国人と、途上国出身の労働力に依存。GCCの当初の感染者はイランからの帰国者だったが、次第にインドやエジプトの出稼ぎ労働者が中心になった。狭い宿舎の集団生活で広がったとみられる。

 サウジのラビア保健相は「最高度の予防措置を取る」と強調。サウジ当局は労働者1人当たりの生活空間の確保やトイレの共有制限などの対策を打ち出したが、各国とも安い労働力を求めており、実現は容易ではない。

 感染拡大や原油安に伴う経済低迷を受け、サウジの著名テレビ司会者が「外国人労働者を排斥せよ」と述べるなど、出稼ぎへの風当たりも強くなっている。米CNNによるとUAEではインド人約20万人、パキスタン人約6万人が帰国のために登録した。

 クウェートで働くエジプト人建築作業員アブアイマンさん(48)は、一部屋5人の狭い宿舎で生活。3月から仕事がなく食事にさえ困っているが「仕事は母国にもない。ここにとどまりたい」と話した。