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中国、コロナで成長率目標示せず 88年以降初、全人代開幕

2020.5.22 13:24 共同通信

中国全人代の開幕式にマスクを着けずに臨む習近平国家主席(下)=22日、北京の人民大会堂(共同)
中国全人代の開幕式にマスクを着けずに臨む習近平国家主席(下)=22日、北京の人民大会堂(共同)

 【北京共同】新型コロナウイルス感染症の影響で延期されていた中国の第13期全国人民代表大会(全人代=国会)第3回会議が22日、北京で開幕した。李克強首相は政府活動報告で、2020年の国内総生産(GDP)の成長率目標を設定しなかった。設定見送りは、経済成長率の目標を公表し始めた1988年以降で初めて。新型コロナで経済が大打撃を受け、今後の目標を示せなかった。

 習近平指導部は全人代を通じて国際社会に新型コロナ対策の成果をアピールする思惑だが、経済や外交の正常化に向け、厳しい試練に直面した。

 全人代で審議する20年予算案では、前年比6.6%増の約1兆2680億元(約19兆1700億円)の国防費を計上。19年予算案の同7.5%増と比べ伸び率が縮小したが、南シナ海や台湾問題を巡り米国との攻防が激しくなる中、軍拡は継続する。

 李氏は習指導部の指導下で「感染症対策は大きな戦略的成果を収めた」と強調。一方で新型コロナは「終息していない」と厳しい認識も示した。「国際協力を積極的に行い、速やかに感染症情報を報告した」と主張、中国が情報を隠蔽したと非難するトランプ米政権に反論した。

 今年の財政赤字率を前年より0.8ポイント高い3.6%以上とし、インフラ投資のための地方債の発行額を20年は3兆7500億元にすると述べた。前年から1兆6千億元の増加となる。さらに1兆元の特別国債と財政赤字の拡大分と合わせた計2兆元で地方経済を支援。雇用の安定と国民生活の保障に優先的に取り組むと訴えた。

 香港で国家安全を維持するための法律に関する議案も提案。李氏は「『台湾独立』をもくろむ分裂行動に断固反対し食い止めなければならない」と指摘し、台湾独立志向の与党、民主進歩党(民進党)政権をけん制した。

 会期は28日まで。期間中に王毅国務委員兼外相らが記者会見する。閉幕後に李氏も会見。全人代は例年3月に開かれてきたが、今年は延期された。