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コロナのワクチン開発、百件超 日本普及は来年以降か

2020.5.16 17:54 共同通信

大阪大とベンチャー企業アンジェスが開発中のDNAワクチン(大阪大提供)
大阪大とベンチャー企業アンジェスが開発中のDNAワクチン(大阪大提供)

 新型コロナウイルスの感染を予防するワクチンの開発が世界中で活発に進められている。世界保健機関(WHO)が16日までに公表したリストによると、118の計画が進行中で、うち欧米や中国の8剤は人に投与して安全性や有効性を確かめる臨床試験の段階に入った。トランプ米大統領も軍民一体で年内の用意を目指す計画を表明。ただ専門家によると、日本国内の普及は来年以降になりそうだ。

 ワクチン開発は一般的にはまずウイルスの感染や増殖をどう防ぐのか検討し、候補となる化合物を選択。次に動物実験で問題が生じないか検証する。その後、臨床試験を行い、国の承認を受けて販売される。

 WHOのリストなどによると、米国ではウイルスの遺伝情報を利用する核酸ワクチンの開発が進められている。米バイオテクノロジー会社モデルナが国立アレルギー感染症研究所と共同で3月にRNAワクチンの臨床試験を開始した。健康な45人を対象に2回投与して評価する。食品医薬品局(FDA)の優先審査の対象に指定され、トップランナーとなっている。米製薬会社イノビオは4月にDNAワクチンの試験を始めた。

 中国では病原性をなくしたウイルスを利用した不活化ワクチンなど4剤の試験が始まっている。欧州ではドイツのバイオテクノロジー企業ビオンテックと製薬大手ファイザーの共同試験や英オックスフォード大の試験が進められている。

 国内では国立感染症研究所や東京大医科学研究所、大阪大などの6剤も掲載された。動物実験の段階に入ったものもあるが、いずれも臨床試験は始まっていない。東京大医科学研究所の河岡義裕教授は「海外のワクチンが特例承認されたとしても国内の供給量は限られる。年内の普及は厳しい」とみている。