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オンライン授業に制服は必要? 疑問視の声、専門家も「違和感」

2020.5.15 17:46 共同通信

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け教育現場で広がるオンライン授業で、生徒に制服の着用を求める学校や教育委員会がある。「在宅でも生活にメリハリをつけるため」などと目的を説明するが、会員制交流サイト(SNS)上では「必要あるのか」と疑問視する声も。専門家も「違和感がある」と指摘している。

 「オンライン授業で制服いる?」「制服で受けろってふざけてんだろ」。5月に入り、ツイッターには高校生によるものとみられる同様の意見が多数投稿されている。

 オンライン授業では通常、自分の様子が教師や他の生徒の端末にも表示されるように設定できる。実際に映るのは顔など胸から上の部分に収まることが多いため、ツイッターには上半身は制服、下半身はパジャマのままでの参加を報告する投稿もあった。

 11日から県立高で平日毎朝のホームルームと週3~5日の授業が始まった三重県。県教委は各校に「生徒は制服を着用」と通知した。全日制県立高54校のうち制服がある51校が対象となる。

 県教委高校教育課の井上珠美課長は、休校が長引き生活リズムの乱れが予想されるとして「制服を着てメリハリをつけてもらいたい」と効果を強調。着ない生徒への指導は「学校や教師が決める」という。

 私立の岡山学芸館高校(岡山市)も生活リズムを整えるためとして、生徒に「必ず制服を着用」と伝えている。同校の担当者は「内容が通常の授業と同じなので当然ルールも同じ。入学したばかりの1年生に正しく着用する重要性を理解してほしい思いもある」と説明した。

 一方、4月に県立高でオンライン授業を始めた岐阜県教委は服装のルールを定めていない。県教委の担当者は「通常の授業とは別物で、あくまで家庭学習の補助。事前に注意事項を県教委で整理したが、制服の着用のことなど全く気にならなかった」と話した。

 校則の問題に詳しい名古屋大の内田良准教授(教育社会学)は、休校によって生徒は家庭の管理下にあるとし「教委や学校が制服の着用を求めることに強い違和感がある」と指摘。在宅勤務ではスーツを着ない大人が大半だとした上で「効果があったとしても推奨にとどめ、家庭や生徒自身に判断を委ねるべきだ」と強調した。