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コロナ治療薬、国が初承認 米製薬会社のレムデシビル

2020.5.7 22:46 共同通信

レムデシビルの製造の様子(ギリアド・サイエンシズ提供)
レムデシビルの製造の様子(ギリアド・サイエンシズ提供)

 厚生労働省は7日、新型コロナウイルス感染症の国内初の治療薬として、米製薬会社が開発した「レムデシビル」を特例承認した。米国で1日に緊急使用が許可されたため、海外での承認などを条件に国内審査の手続きを簡略化できる特例制度を適用。申請の3日後という異例のスピード承認となった。

 レムデシビルは副作用が指摘されているほか、治療効果の評価は定まっておらず、投与には細心の注意が必要となる。投与の対象は原則として人工呼吸器を付けるなどした重症患者となる。製薬会社から世界全体で14万人分が無償提供される見通しだが、国内の供給量は限られるとみられる。当面は国が医療機関を通じて必要量を把握して管理し、重症者がいる医療機関に優先配分する。医療機関で投与が始まる時期は未定。患者の費用負担は生じない。

 加藤勝信厚労相は記者団に「必要としている患者に速やかに届くよう製薬会社と相談したい」と述べた。

 レムデシビルはギリアド・サイエンシズが開発。ウイルスの増殖を抑える働きがあるとされ、当初はエボラ出血熱の治療を目指した。副作用として吐き気や肝臓、腎臓の機能の悪化が指摘される。使用法や注意事項を記した添付文書では、1日1回点滴で静脈に投与し、腎臓と肝臓の機能検査を毎日実施することを求めた。

 米国立衛生研究所(NIH)が発表した約千人を対象とした臨床試験(治験)では、レムデシビルを投与された人は、投与されなかった人に比べて回復にかかる日数が約30%短くなった。死亡した人の割合も投与された人は8.0%で、投与されなかった人の11.6%よりも低く抑えられた。

 中国のチームは、約240人を対象とした試験で効果が確認できなかったと英医学誌ランセットに報告した。米食品医薬品局(FDA)も緊急使用を決めた発表文の中で「安全性と有効性は限られる」と指摘していた。

 7日に開かれた厚労省の専門部会で、承認の方針が了承された。厚労省は新型コロナ治療薬が米国、英国、カナダ、ドイツ、フランスのいずれかで承認、許可された場合に特例承認を適用すると定めていた。