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NGO“勝手に”ネット軍縮会議 「核なき明日つくろう」

2020.4.29 19:58 共同通信

「オンラインNPT再検討会議2020」で証言する日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市事務局長=29日
「オンラインNPT再検討会議2020」で証言する日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市事務局長=29日

 米ニューヨークの国連本部で27日から開かれる予定だった核拡散防止条約(NPT)再検討会議が新型コロナウイルスの感染拡大で延期になったことを受け、非政府組織(NGO)が29日、インターネット上で“勝手に”会議を開いた。被爆者も参加し、視聴者に「核兵器も戦争もない明日をつくるのは皆さんです」と協力を呼び掛けた。

 NGOピースボートが「取り組みを延期させるわけにはいかない」と「オンラインNPT再検討会議2020」と銘打ち実施。ネットのテレビ会議アプリや動画配信サイトを通じ、市民団体関係者ら約600人が視聴した。

 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の木戸季市事務局長が「真っ黒で何もない街、一面転がった死体、水を求める人の群れ。二度と起こしてはいけない、この世の終わりを思わせる光景だった」と、長崎の原爆投下時の様子を証言。核廃絶に向け「老いも若きも手をつないでまい進したい」と意欲を見せた。

 長崎大・核兵器廃絶研究センターの中村桂子准教授が講演し、核兵器が安全保障につながるとする核保有国や核の傘の下にある国々と、それに反対する非保有国の価値観は「水と油」とした上で「亀裂を埋めていく道筋は見えていない」と指摘。「日本が具体的に何をするかが問われている」と強調した。ピースボートの川崎哲共同代表は「広島、長崎(への原爆投下)から75年の8月に、核の非人道性へのメッセージをどう打ち出すかが重要だ」と訴えた。

 NPTは、核兵器の不拡散を目的に核保有を米ロなどの五大国に限定する条約で、約190カ国が加盟。運用状況を点検し、核軍縮の道筋を探る再検討会議は5年に1度開かれており、今年は4月27日~5月22日の日程で、被爆者らも現地入りし証言活動などをする予定だった。