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防護具不足が深刻、院内感染拡大 19都道府県54施設、783人

2020.4.26 17:46 共同通信

 新型コロナウイルスの国内での感染拡大に伴い、医療機関で複数の感染が確認された事例が今月20日時点で、少なくとも19都道府県の54施設で発生し、患者や医師らの感染が783人に上ったことが26日、日本看護協会の調査で分かった。協会はマスクなど防護具不足が深刻で、十分な感染防止対策が取られていないと訴え、医療従事者への支援を呼び掛けている。

 調査では、医療機関での感染やその疑いがあり、複数の感染者が出た事例や、一定期間入院している患者が感染した事例などを「院内感染」と定義。全国の医療機関のホームページなどを参考に集計した。単独の患者や職員の感染が確認された後、感染者が出ていない施設は除外している。

 都道府県別で見ると、東京都(8施設計375人)が最も多かった。次いで北海道(7施設計95人)、兵庫県(5施設計55人)、福岡県(3施設計55人)、大阪府(1施設41人)の順だった。

 協会によると、医療機関や訪問看護ステーション、介護施設ではマスクやガウンなどの防護具が不足しており、十分な感染防止策が取れていない。防護服が足りないため、75リットルのポリ袋を使用して対応に当たっている医療機関もあるという。

 調査では根強い差別や偏見の実態も判明。感染者を受け入れた医療機関に勤務する看護職の子どもが保育園の登園自粛を求められたほか、看護職を理由にタクシー乗車や飲食店入店を拒否されたケースも。夫が勤務先を休むよう言われ、子どもが学校でいじめに遭う事例もあったとしている。

 協会の福井トシ子会長は「感染症は不安や恐れという心理学的反応や、差別や偏見という社会学的反応も引き起こす。医療従事者の日々の取り組みを信頼し、支えてほしい」と呼び掛けている。