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エジプト、外出制限や封鎖緩和 感染拡大も貧困層に配慮

2020.4.26 15:29 共同通信

 【カイロ共同】新型コロナウイルスの感染拡大が続くエジプトが、外出制限の短縮など“封鎖緩和”を進めている。貧困層の雇用や、このほど始まったラマダン(断食月)のにぎわいに配慮した。中東最大の人口約1億人を抱える同国の決断は危うさをはらむ。

 エジプトでは日本人観光客らの感染が相次いだ。3月25日から夜間外出を禁止したが、その後禁止時間が1時間短くなり、ラマダンが始まった今月24日に、さらに短縮。マドブリ首相は「ラマダンの買い物の混雑を考慮した」と説明した。大規模商店の営業時間も広げた。

 エジプトは約3割が年収5万円以下の貧困層。厳しい外出制限で失業が増えると治安悪化につながりかねず、外出禁止を夜間に限る「一部封鎖」にとどめている。

 首都カイロでは混雑が減ったものの、外出が許される昼間は通りで人々が顔を突き合わせて会話しており、他人との距離を取るソーシャル・ディスタンス(社会的距離)は困難な状況だ。

 エジプト当局が25日までに発表した感染者数はアフリカ最大級の4千人超、死者は約300人。医療体制は脆弱で検査態勢も十分ではない。感染減少の見込みがない中での封鎖緩和は、欧米や日本と比べて異色だ。

 強権的なシシ政権は、感染者数が公式発表を上回るとの推計を出した英紙記者を国外追放にするなど、報道に神経をとがらせている。マドブリ首相は「終息の見通しはない」としつつ、ラマダン終了の5月下旬以降に日常生活を次第に戻すと強調している。