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都市より農村で進む肥満 国際共同研究で判明

2019.7.16 0:00

 人類の肥満は、都市化とともに進むと考えられてきたが、実際に肥満の増加要因になっているのはむしろ農村部だとする研究結果を、英国を中心とした国際共同研究チームが発表した。日本からは国立医薬基盤・健康・栄養研究所の池田奈由・国際保健統計研究室長らが参加した。

 世界200カ国の2千件以上の研究データから、18歳以上の1億1200万人余りの体格指数(BMI)を、1985年と2017年で比較した。

 
 

 BMIは体重(キロ)を身長(メートル)で2回割ったもの。世界保健機関(WHO)は25以上で太り過ぎとしている。

 研究によると、この期間に世界の男性のBMIは平均で22・2から24・4に、女性は22・6から24・7にそれぞれ上昇していた。欧州や、日本を含むアジア太平洋地域の高所得国では女性のBMIがわずかに低下。男性は全ての国で上昇し、中国や米国などでは3・1以上の上昇が見られた。

 1985年には4分の3の以上の国で都市部の方が高かったのが、2017年には多くの国で差が縮まり、逆転した国も。上昇幅は都市部で女性が1・35、男性が1・59だったのに対し、農村部では女性2・09、男性2・10と上回った。

 例外はサハラ以南のアフリカで、この地域では都市部の女性のBMIが急激に上昇。研究チームは事務職の増加や家事労働の減少、加工食品の消費拡大などが原因ではないかと分析している。

 研究チームは、特に中・低所得の国では、栄養不足だった農村部で加工食品や低品質の高カロリー食品の摂取が増えている恐れがあるとして、質の良い食品の普及などの施策に緊急に取り組む必要があるとしている。

(共同通信 由藤庸二郎)

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