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マルマラ教育機関での将棋授業

2019.3.29 10:00 女流二段 北尾まどか
小学校のクラスで記念撮影
小学校のクラスで記念撮影

 

 トルコのイスタンブールでは、マルマラの教育機関に4日間滞在し、将棋の授業を行った。

 これまで世界各地の学校を訪れてきたが、ここはとてもユニーク。街から少し離れた丘の上にある幼稚園から大学までそろった学園で、敷地内には校舎だけでなく、寮や病院、売店やレストランがあり、その中だけで十分生活ができるようになっている。

 

 さらに立派な五つ星のホテルがあり、各地から招待される教授が滞在するための快適な部屋に私も宿泊させていただいた。

 小中高は一つの校舎で、廊下では皆が行き交う。小さい子どもが歓声を上げて走る中、高校生がピアノを奏でている。

 

 壁には美術的な作品や、写真などがにぎやかに飾られていて、あちこちにある卓球台やチェステーブル、カフェテリアに幾つもあるビリヤード台は自由に使える。

「どうぶつしょうぎ」の授業
「どうぶつしょうぎ」の授業

 食堂では教師も一緒にランチを取るなど、皆が一緒にいながら、伸び伸びと好きなことをしている“自由であり文化的に豊かな空間”だ。ここでの生活がうらやましくなる、素晴らしい環境である。

 

 3階にある「連珠ルーム」とプレートの掛かった教室で、将棋の授業を4回行った。

 この学校で連珠の授業が始まったのは2017年で、子どもたちが楽しみながら戦略、計画、先見性、分析、問題解決、忍耐力を養うことができると連珠講師のマート先生は話す。

 

 まずは高校生のクラスで、パワーポイントを使った将棋の歴史の説明。大盤でルール説明を行い、その後各自で駒の動きを表示した表を見ながら対局をしてもらった。

 その様子をカメラマンが撮影し、学校公式のフェイスブックのページに動画で紹介してもらった。

マルマラ教育機関の校舎
マルマラ教育機関の校舎

 

 2クラス目はチェスクラス受講中の小学生が対象。やはりチェスプレーヤーは理解が早く、ルール説明と簡単な練習対局をしたぐらいでコツをつかんだ様子。身を乗り出して駒を動かし、熱戦を繰り広げていた。

 3クラス目は中学生に「どうぶつしょうぎ」の授業。まずは3×4の小さい将棋で対局し、それに慣れてから9×9の「おおきな森のどうぶつしょうぎ」で5対5のチーム対抗戦。駒をどう動かすか、全員が活発に意見を述べていた。

 

 最後は小学生への授業。「どうぶつしょうぎ」の大会を行い、成績優秀者二人による決勝戦を開催した。

マルマラ教育機関の校内
マルマラ教育機関の校内

 熱戦の様子を参加者が取り囲んで見守る。頑張って入賞した子の誇らしげな表情、負けて泣きそうな顔は世界共通である。

 

 将棋の授業は先生方にとても好評で、今後も続けていただけそうな感触である。

 次に来るとき、校内のチェステーブルのいくつかが、将棋になっていることを密かに期待している。(北尾まどか)

 

北尾まどか

名前 :北尾まどか

肩書き:女流二段

プロフィール:北尾まどか女流二段 2000年 、女流棋士2級としてプロデビュー。09年 10月から半年間、NHK将棋講座にレギュラー出演。女流プロ公式戦の対局をこなす傍ら、幼稚園、小・中学校などの教育機関での出張授業や、原稿執筆、講演など、幅広く活動している。10年に将棋普及のため、「株式会社ねこまど」を設立し、代表取締役に。「将棋をもっと楽しく 親しみやすく 世界へ」を理念に掲げ、世界中でイベント出演など将棋を通じて国際交流を行っている。多くの子どもたちに将棋を楽しんでもらおうと考案した「どうぶつしょうぎ」は、発売以来累計60万個を突破するヒット商品になった。東京都出身。1980年1月21日生まれ。

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