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視覚障害者の買い物代行容認 厚労省、全国の自治体に連絡

2020.4.30 16:59 共同通信

厚生労働省が入る中央合同庁舎
厚生労働省が入る中央合同庁舎

 新型コロナウイルスの感染拡大で、視覚障害者がガイドヘルパーの同行を受ける国の福祉サービスを利用できず、外出しづらくなっているとして、厚生労働省がヘルパー単独での買い物代行を認める事務連絡を全国の自治体に出したことが30日、分かった。感染を恐れて仕事を控えるヘルパーや依頼を自粛する利用者が増え、視覚障害者団体が改善を要望していた。

 サービスは障害者総合支援法に基づく「同行援護」で、厚労省によると利用者は約2万6千人。外出にヘルパーが付き添うと、国や自治体などが費用を負担する。買い物や通院といった日常生活が主な対象だが、同行が前提のため、ヘルパーだけの外出は公費負担の対象外だった。

 日本視覚障害者団体連合によると、1人暮らしの視覚障害者を中心に2月ごろから、自身やヘルパーの感染防止のために依頼を遠慮し、買い物や通院ができない事例が全国で増加。感染を恐れて仕事を控えるヘルパーも相次ぐ一方で、依頼がなく収入が激減したヘルパー事業所もある。

 同連合には3月下旬以降、約50件の相談が寄せられた。担当者は「相談せず一人で抱えている人も多い」とする。視覚障害者はインターネット検索が難しい場合が多く、マスクや日用品のオンライン購入にもハードルがあるという。

 同連合は4月、ヘルパーの買い物代行などを厚労省に要望。同省は28日、全国の自治体に、臨時措置として「買い物や薬の受け取りの代行は公費負担の対象とすることも可能」とする事務連絡を出した。

 同連合は、ヘルパーの車両運転も公費負担の対象とするよう求めたが、厚労省は「運転中は同行援護に当たらない」として認めていない。同連合の橋井正喜常務理事は「感染リスクが高い公共交通機関の利用を避けるため、早急に認めてほしい」と訴えている。