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減胸手術受けた女性、子どもの養育権失う 

2017.9.25 13:18
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子どもを返してほしいと訴えるサビノフスキフさんのフェイスブックのページ
子どもを返してほしいと訴えるサビノフスキフさんのフェイスブックのページ

 ロシア中部エカテリンブルクで、胸のサイズを小さくする減胸手術を受けた40歳の女性が養子縁組みした子ども2人の養育権を失う事件があり、大きな話題を呼んでいる。ロシア通信などが伝えた。

 女性は主婦ユリヤ・サビノフスキフさんで、既に3人の実子を生んだが、養父母を求めるサイトを見て、3年前に1人、1年半前にもう一人の男児と養子縁組。夫と子どもに囲まれ問題なく暮らしていたが8月下旬、突然ソーシャルワーカーが自宅を訪れ「養子縁組の際の条件を破った」として2人の男児を自宅から無理やり連れ去り、施設に保護した。

 実はサビノフスキフさんはこれに先立ち、減胸手術を受けていた。ロシアでは乳房の大きさを数字で表し、1から数が大きくなるほど豊かな胸となるが、サビノフスキフさんは「7」とロシア人女性の中でも数少ない大きさ。サビノフスキフさんはロシアのニュースサイトに対し「大きな胸は気に入らなかったし、(運動などの)邪魔だった。自分がみにくいと感じたこともあった」と手術に踏み切った理由について語った。背中の痛みなど健康上の問題もあったという。

 ところが、ロシアの児童保護当局は減胸について、サビノフスキフさんが性転換を計画していると判断。養父母は健全な男女の夫婦でなくてはいけないという基準に合致しなくなる恐れがあるとして養育権の剥奪を決めたと主張している。サビノフスキフさんは手術前に自身のブログに、「手術に向けた心の準備をするため」、心と体の性が異なるトランスジェンダーの男性を偽ったコラムを掲載。これを見た当局が減胸の目的を「誤解」した可能性がある。

 サビノフスキフさんは当局の措置の取り消しを求めて地元の裁判所に提訴したが9月20日、一審で敗訴。さらに、「胸があろうとなかろうと、私は女性で子どもたちの母親だ」とエカテリンブルクが属する州のオンブズパーソンにも訴えるなど子どもを取り返すため徹底抗戦の構えだ。サビノフスキフさんの代理人であるブシマコフ弁護士は「当局はこれを前例とし、養子縁組の決定を任意に解釈できる権限を強化しようとしている。これは汚職を招く点でも危険なことだ」と批判している。

 ロシアではアルコール中毒や麻薬使用、あまりに若い世代の望まない妊娠などにより多数の孤児が生まれており、昨年の孤児の数は約58000人に上った。 (47NEWS編集部 太田清)

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