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社会

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労組加入で学生バイトに休業補償 泣き寝入りせず企業と交渉

2020.5.20 18:30 共同通信

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日雇いアルバイトのキャンセルが相次いだ東京都内の20代の男子大学生が、労働組合「ブラックバイトユニオン」(東京)に加入して企業側と交渉、約5万円の休業補償の支払いを受けたことが20日、分かった。学生バイトの問題に詳しい中京大の大内裕和教授によると、新型コロナの影響でバイトを失った学生が休業補償を得たのは珍しいという。

 保護者の仕送りが減少傾向にある中、学生にとってバイト収入は生活費や学費に欠かせない。法律は休業時に賃金の6割以上を補償するよう企業に求めるが、法律知識がないなどの理由で泣き寝入りする学生は多い。ユニオンは「補償は労働者の権利。諦めず声を上げてほしい」と呼び掛けている。

 男子学生やユニオンによると、学生は現在2年生。インターネットの求人サイトを通じて春休みの3~4月、美術館の展示作業補助など日雇いバイト約10件を得た。10万円程度の収入になるはずだったが全てキャンセルになり、困窮してユニオンに相談、加入した。

 ユニオンは求人サイトの運営会社に掛け合い、バイトを募集した企業3社と交渉。計約5万円の補償を受け取った。日当の全額を得たケースもあった。ユニオンは「10割支給を勝ち取ったのは大きい」とする。

 大内教授によると、学生バイトは飲食や学習塾、イベントなど新型コロナに伴う影響が深刻な業種が多い。ユニオンには4月だけで約80件の相談があり、男子学生のケース以外にも、学習塾の講師として働く20代男性に関し、休業補償を求め企業側と交渉する方針だ。

 困窮する学生を巡っては学生団体の4月の調査で、回答のあった1200人のうち2割が退学を検討していることが判明。政府は19日、1人当たり10万~20万円の支給を閣議決定した。ユニオンの荻田航太郎共同代表は「一刻も早く給付してほしい」と訴えている。