障害者も装い楽しみたい 舞台でファッション披露

今年の「国リハコレクション」の会場には、スーツメーカーや障害者支援のNPO法人が、手足が不自由でも着やすい工夫を凝らした衣類や、車いすに座った姿勢でもシルエットが崩れないイージーオーダースーツの実物を展示。
義足をつけた状態で履いても左右がバランスよく見える靴、岡山県の官民で共同開発された、身体状態に合った機能性とファッション性を兼ね備えたユニバーサルデザインの水着も紹介された。
また、さまざまな長さや素材の中から体の機能に合った「つえ」の選び方を解説するコーナー、障害者や高齢者に配慮した旅行計画とそのコーディネートを提供する団体のブースなども設けられていた。
講堂で開かれたファッションショーでは、同センターの病院に通院している人や自立支援の利用者らがモデルとして登壇。少しはにかみながら、車いす用の和装、スーツ、カジュアルファッションや、脱ぎ着のしやすい服などを次々披露した。
同センター研究所の小野栄一(おの・えいいち)所長は「おしゃれしたくても、どう頼んでいいか分からずあきらめている障害者も多い。どう作ればニーズに応えられるか、メーカー、技術者との間を専門家が取り持つ“マッチング”の機会になってほしい」と話した。