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透析生活のガイドブック 患者体験生かし制作へ

2019.2.19 0:00

 腎臓病で人工透析を受けている患者に向けた情報ウェブサイト「じんラボ」を運営する一般社団法人ペイシェントフッド(東京)が、透析について知っておきたいこと、日常生活の注意点などをまとめたガイドブック「患者がつくった透析のほん」を制作している。2019年6月に発行し、各地の医療機関などに置いて活用してもらう。書店などでの販売も検討する。

透析患者向けの生活ガイドブックの見本を示す宿野部武志さん
透析患者向けの生活ガイドブックの見本を示す宿野部武志さん

 じんラボで17年に取った会員105人へのアンケートでは、69%が透析導入時に「不安を感じた」と回答。そのうち64%は治療に関してではなく、仕事や収入、家族の負担、恋愛や結婚、育児など生活全般に関わる不安を挙げた。

 問題への対処法や体験談はじんラボのサイトでも紹介してきたが、患者の高齢化でインターネットが不得手な人も多く、利便性も考慮して冊子の刊行を決めた。

 ガイドブックは透析開始までの節目ごとに3分冊。(1)医師に透析が必要と言われたとき(2)透析時に血液を体外循環させるのに必要な出入り口「シャント」をつくるとき(3)実際に透析を始めるとき―を各24ページにまとめ、順に読めば必要な情報を得られるようにする。

 患者の先輩であるじんラボ会員からは既に、導入時の悩み、よくある勘違いや失敗、導入後の生活を想像するヒントなど体験談が集まった。

 自身も透析を受けている同法人代表理事の宿野部武志(しゅくのべ・たけし)さん(50)は「透析が必要と言われて、慌てて仕事を辞めてしまったり、恋愛や結婚を諦めてしまったりして後悔する人がいる。透析後の生活を落ち着いて考えられるように、ガイドブックを役立ててほしい」と話している。

 制作には約400万円の資金が必要。じんラボで寄付を募っている。

(共同通信 由藤庸二郎)

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