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車いす乗り移りで大けがも 足置き部分に要注意 

2019.2.12 0:00

 医療機関内で車いすの乗り降りをさせる際に、足置き(フットレスト)部分に触れて患者がけがをしたケースが、2012年1月から18年6月までに計35件あったことが、日本医療機能評価機構による医療事故情報のまとめで分かった。

 
 

 機構は、この結果を同種のけがの発生予防に役立ててほしいとしている。在宅や施設での安全確保にも参考になりそうだ。

 35件35人の年齢別内訳では、70歳代以上が70%以上の25人を占めた。けがの内訳は傷口が大きく開く「裂傷」が23件、皮がむけた例が5件、切り傷が2件など。骨折も2件あった。患者は歩行が困難で下半身の動きが悪く、また、薬やむくみ、加齢の影響で皮膚や骨が弱くなっていた。

 事故の場面としては、車いすとベッドや検査台との間で患者を移そうとした際のけがが26件と大半。ほかに、車いすを患者の方に引き寄せる際(1件)、逆に患者から離そうとする際(8件)に事故があった。

 原因としては「1人で大丈夫だと思った」など介助人数が足りなかったとみられるもの、「3人いたが、注意が散漫だった」など安全確保の役割分担が明瞭でなかったものなど。ほかに「フットレストが上がっているか確認しなかった」「フットレストのカバーをしなかった」「患者の足元が見えなかった」「ベッドとの間に隙間があった」など、安全確保が不十分なケースも多かった。

 医療機関からの報告では、改善策として、(1)患者一人一人の身体状況に応じて適切な介助法や人数を決める(2)複数で介助する際は役割分担をはっきりさせる(3)フットレストや足の位置を確認しながら作業する(4)肌を露出させない―などが挙げられた。

(共同通信 由藤庸二郎)

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