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メタボだと筋肉が減少? ホルモンの関与を発見

2018.12.4 0:00

 肥満や高血糖、糖尿病などになると、運動不足の影響ばかりでなく、体を支える筋肉(骨格筋)は弱る傾向にあることが分かってきたが、そのメカニズムの詳細は不明だ。

 
 

 国立病院機構京都医療センターの浅原哲子研究部長、健康科学大の田中将志講師(同センター客員研究員)らは、高血糖で血糖値を抑えるホルモン「インスリン」が増えた人は、骨格筋でつくられて筋肉の増加を抑えるホルモン「ミオスタチン」も増加し、筋肉が減る可能性があることを発見したと発表した。

 研究では、京都医療センターの「肥満・メタボリックシンドローム外来」を受診した体格指数(BMI)25を超える外来患者74人で、身体測定と詳細な血液検査を実施し、関連を調べた。

 ミオスタチンは骨格筋量が多いほど増えるため男性の方が多かったが、その影響を除いて分析したところ、骨格筋量が多いか少ないかにかかわらず、インスリンが多いほどミオスタチンも多いことが明らかになった。

 筋肉は血液から糖を取り込み、それを消費する働きを持っており、筋肉量が減ると、血糖値が下がりにくくなる悪影響がある。今回見つかったインスリンとミオスタチンの関係は、高血糖になって血中のインスリンが増えるとミオスタチンも増加。それが骨格筋の減少を招き、ひいては運動量や糖の代謝の低下を経て、生活習慣病に進展する可能性を示している。

 研究グループは、この経路を解明すれば、肥満や糖尿病による筋肉量低下の程度を予測したり、新たな治療法を開発したりする手掛かりになると期待している。

(共同通信 由藤庸二郎)

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