子どもの運動20%減少 コロナ影響、発達に懸念

2022年09月27日
共同通信共同通信
 新型コロナウイルス感染症の流行の影響で、世界の子どもたちが1日に身体活動をする時間が20%減少したとする分析結果を、アイルランドの研究チームがまとめ、米医師会雑誌JAMAの関連誌に発表した。
マスク姿で散歩する子どもたち=5月、米オレゴン州(米紙ワシントン・ポスト提供・ゲッティ=共同)
マスク姿で散歩する子どもたち=5月、米オレゴン州(米紙ワシントン・ポスト提供・ゲッティ=共同)

 

 学校や運動施設が閉鎖されたのに加え、オンライン授業で体を動かさない生活習慣が広がったのが理由とみられる。流行の長期化で子どもたちの運動不足が〝新しい日常〟になると「将来にわたって心身の健全な発達が損なわれかねない」とチームは懸念する。
 ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンのチームは、コロナ流行の前後で子どもたちの身体活動がどのように変化したかを調べた世界各国の22の研究報告を分析。それらに含まれる3~18歳の1万4千人以上のデータを統計的に解析すると、全体で1日の運動時間が20%減少していた。
 中程度以上の運動に換算すると17分間の減少に相当する。世界保健機関(WHO)は子どもの健康維持のために1日に少なくとも60分間の運動をすることを推奨するが、この3分の1近くが失われた計算になる。
 運動の強度別に見ると激しい運動では32%減とより影響が大きかった。欧州や北米、東アジアなど高緯度地域に暮らす子どもほど減少の度合いが多いことも判明。コロナ流行の後になるほど運動時間が少なくなる傾向もみられた。
 分析対象となった研究には、仙台大の金賢植(キム・ヒョンシク)教授が宮城県に住む3~6歳の290人に計測装置をつけて追跡したものも含まれる。この研究でもコロナ流行で身体活動の時間が減り、座っている時間が増えたとの結果が示されている。