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医療新世紀

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乳房濃度問わず有効性確認 超音波追加の乳がん検診

2021.10.23 0:00
 乳がん検診に超音波検査を付け加えることで、乳房に占める乳腺の密度が高い「高濃度乳房(デンスブレスト)」であるかどうかにかかわらず、より多くのがんを発見できるとの研究結果を、東北大の大内憲明名誉教授らの研究チームが発表した。
 40歳以上の女性に推奨されている乳がん検診では、マンモグラフィー(乳房エックス線撮影)が標準的に用いられるが、高濃度乳房の場合はがん組織がエックス線で見えにくいことが分かっている。日本で女性のがん罹患(りかん)率の1位である乳がんの対策強化につながることが期待される。
 
 
 

 同じ研究チームは2016年に全国的な大規模試験で、乳がん検診に超音波検査を追加するとマンモグラフィーを補えることを報告していた。

 今回の研究は、そのうち、07~09年に宮城県内で乳がん検診を受けた40代女性に同意を得て、超音波検査を併用する有効性を調べた。
 1万9千人余りを「マンモだけ」「マンモに超音波を追加」でほぼ同数に分けて検査し、乳房濃度の違いと併せて比較解析した。その結果、がんを見つけた数は、マンモだけでは計55例だったのに対し、超音波を追加した場合は73例に。そのうち1回目に見つからず2年後の2回目検診の前までに発見された「中間期がん」(検診と検診の間に見つかるがん)は、マンモだけでは19例あったが、超音波を追加した人では5例だった。発見が多い傾向は、乳房濃度の高低に関係なくみられた。
 超音波検査は痛みがなく、妊娠中でも検査が可能な利点があるが、検査精度をどう確保するかに課題が残る。また、がん検診に採用するには、その検査によって寿命が延びるかを時間をかけて確かめる必要があり、実証研究が進められている。

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