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医療新世紀

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孤立のうつ、日英で確認 子と交流、社会参加を

2021.9.21 0:00
 日本と英国に住む高齢者の生活や健康データを分析すると、いずれの国でも社会的孤立が進むのに伴って抑うつ症状が発生するリスクが高まることが確かめられた。国立長寿医療研究センター研究所の野口泰司研究員(老年学)らのチームが英医学誌BMJオープンに発表した。
 リスクの度合いは英国の方が日本より大きかった。野口さんは「英国は地域やコミュニティーのつながりが重視され、いったん孤立に陥るとダメージが大きくなるのではないか」と分析する。
内閣官房に新設された「孤独・孤立対策担当室」=2月、東京都千代田区
内閣官房に新設された「孤独・孤立対策担当室」=2月、東京都千代田区

 一方で「孤立している人の数は日本の方が多く、独居者の急増で日本も今後深刻な状況になると予想される。孤立対策として子どもとの交流や社会参加を促すことが必要だ」と指摘する。

 チームは、日本で約3万3千人、英国で約3300人の高齢者の疫学調査データを利用。社会的孤立の度合いを評価する要素として(1)未婚(2)子どもと交流が乏しい(3)親戚と交流が乏しい(4)友人と交流が乏しい(5)社会参加がない―を想定し、それらに該当する人がその後うつになるリスクを調べた。
 すると日英ともに社会的孤立の度合いが強い高齢者ほど、うつになるリスクが高いとの結果が出た。個別要素では子どもとの交流の乏しさが日英で共通するリスク要因だった。日本の高齢者ではそれに加えて社会参加がないことが特にリスクを高めていた。
 新型コロナウイルスの流行で高齢者の孤立はさらに進むと懸念される。英国は2018年に世界初の「孤独担当相」を設置。日本政府も今年になって孤独・孤立対策担当相を任命した。

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