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医療新世紀

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接種の反応、心理要因も ワクチンでWHO提唱

2021.5.4 0:00

 病気の予防のために多くの人がワクチンを接種すると、さまざまな有害事象が時に起きる。なかには接種した人の「不安」によって生じるものがあり、世界保健機関(WHO)は「予防接種ストレス関連反応(ISRR)」という概念を提唱し、医療関係者らに周知を呼び掛けている。
 全身性のアレルギーが起きるアナフィラキシーなどの「副反応」とは異なる。副反応はワクチンの含有物質や製造・接種時の問題などが原因で接種後に起きるが、ISRRは接種の前に起きることがある。

 
 

 きっかけの一つが注射針を刺されることに伴う「痛み」だ。もともと不安や恐怖心が強い人や、過去の注射で痛い経験をした人は反応が起きやすい。ソーシャルメディアでワクチンに否定的な情報に多くさらされた人も影響を受けやすいと考えられている。

 年齢層では青年期に多く、男性より女性のリスクが高いことが知られている。他の人の反応を見て連鎖的に気分が悪くなる「集団発生」の可能性があるのも特徴だ。
 症状は多様。接種前や直後には「急性ストレス反応」や「血管迷走神経反射」が起きる。前者は交感神経が活発化して心拍数が上がり、頻脈や動悸(どうき)などを引き起こす。後者は防御的に働く副交感神経が活発になって血圧低下やめまいなどを伴う。接種後しばらくして体の脱力やまひなどを伴う「解離性神経症状反応」が起きることもある。
 こうした反応の多くは気持ちを落ち着かせて不安を取り除くことで症状を緩和できる。不安障害などリスク要因のある人は、リラックスして接種を受けられるような工夫が必要だ。

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