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医療新世紀

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認知症の人と良い関係を 医師がヒントまとめ刊行

2020.9.8 0:00
 「認知症の人はトラブルばかり起こす」「支援したいのに言うことを聞いてくれない」。こんな悩みを抱える介護職や家族に向けて、認知症の専門医である仙台市の「みはるの杜診療所」院長、石原哲郎さんは、本人とのよい関係の築き方のヒントをまとめた「なぜ、認知症のある人とうまくかかわれないのか? 本人の声から学ぶ実践メソッド」(中央法規出版)を刊行した。
刊行された「なぜ、認知症のある人とうまくかかわれないのか?」
刊行された「なぜ、認知症のある人とうまくかかわれないのか?」

 


 認知症の人と関わる上で不可欠なポイントを「自分たちと同じ人権のある人として接する」「対等な人間関係をつくる」「認知症について適切な知識や情報を得る」の三つに絞り、石原さん自身の経験や認知症当事者へのインタビュー、実践例を交えて解説した。
 多くの人は「認知症になったら物事を理解できない」「質問しても答えられない」といった考えを持ち、画一的なトレーニングや介護サービスを押しつけがちだと指摘。当事者の不安や怒りが不穏な言動として表れることで介護する側がより疲弊する悪循環が起きやすくなるとした。
 本人に向き合い、あいさつして名刺を渡す石原さんの診察の様子も紹介。いきなり検査を始めるのではなく出身地や仕事、趣味を尋ねる。同席する家族が代わりに答えようとしても待ってもらい、後で家族も含めた全員で課題を整理する流れが大切だという。
 「約20年前に医師になった当時は、大勢の患者を効率よく診るのに必死だった」と振り返る石原さん。「認知症の人と友人として出会ったことで、助けたり助けられたりする関係が当たり前だと気付いた。失敗や反省も正直に書いたので、悩んでいる人に読んでほしい」と話している。

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