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医療新世紀

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糖尿病、進まぬ合併症検査 目と腎臓が特に低率

2019.6.4 0:00

 糖尿病患者のうち、目の合併症について検査を受けているのは半分以下、腎臓病の精密検査では4分の1にも満たないことが、国立国際医療研究センターを中心とした診療報酬明細書(レセプト)情報の調査研究で分かった。

 糖尿病網膜症は日本人が視覚障害になる原因の3位、糖尿病性腎症は人工透析が必要になる原因の1位とされ、神経障害と並んで「糖尿病の三大合併症」とされる。日本糖尿病学会の治療ガイドによると、目の検査は半年から1年に1回以上、尿の精密検査は3~6カ月に1回以上受けることが推奨される。

 同研究センター糖尿病情報センターの杉山雄大室長、田中宏和特任研究員らは、健康保険組合のレセプト情報のデータベースから、1年間に糖尿病で3カ月に1回以上通院し、少なくとも1回投薬を受けた延べ4万6千人(2006~15年度)を抽出、翌年度どんな検査や治療を受けたかを調べた。

 
 

 15年度の最新データでは、血糖の状態を調べるHbA1c検査や血中の脂質検査はそれぞれ96%、85%が受けていたが、眼底の血管を調べる網膜症の検査は39%と低率。腎症を見つけるのに有効な、尿中のタンパク質(アルブミンなど)を調べる精密検査を受けた割合も24%にとどまった。

 糖尿病に加えて、脂質異常症、高血圧のある患者に、必要な薬剤を処方している割合は15年度、それぞれ64%、82%と調査期間内にわずかに改善した。

 調査には通院を中断した人は含まれないため、研究グループは、検査の必要な人がさらに多い恐れがあると指摘。「医療者、患者の双方が必要性を理解して、定期的な検査を心掛けて」と呼び掛けている。

(共同通信 由藤庸二郎)

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