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医療新世紀

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抗生物質の販売量減少 適正使用啓発の成果か

2019.5.7 0:00

 細菌による感染症の治療に使われる抗生物質(抗菌薬)の国内販売量が減少傾向にあり、昨年は5年前と比べ10・7%減ったことが、国立国際医療研究センター(東京)の集計で分かった。

 政府は、抗菌薬が効きにくい「薬剤耐性菌」の拡大に歯止めをかけようと、不必要な抗菌薬使用を減らす啓発などの対策を2016年から進めている。

 集計したAMR(薬剤耐性)臨床リファレンスセンターの具芳明情報・教育支援室長は、販売量減少について「本来抗菌薬が不必要な風邪などへの処方が減った結果とみられる」と分析している。

 
 

 販売量は薬の卸業者の販売データを基に13~18年について算出した。医療現場で実際に使われた量と同じではないが、大まかな傾向をつかむことができる。

 その結果、16年まで横ばいだった販売量は17年に13年比で7・3%減少。18年はさらに減った。

 抗菌薬の種類別に見ると、セフェム系の飲み薬が13年比で18・4%減、マクロライド系が18・0%減、キノロン系が17・1%減など。

 この3種類は、幅広い種類の細菌に効果がある「切り札」的な薬だが、国内では、ウイルスが原因のため抗菌薬が効かない風邪の患者らにも漫然と処方される例が多いと指摘されている。

 政府は16年策定のAMR対策行動計画で、20年までにこれら3種の使用を13年比で50%削減するとの目標を掲げている。

 具さんは「薬の処方の習慣を変えるには時間が必要なので、減少はまだ続くと期待している。目標に近づけるよう啓発にさらに力を入れたい」と話している。

(共同通信 吉本明美)

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