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医療新世紀

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かかりつけ医、どう探す? ランキングより相性見て

2019.2.19 0:00

 子どもの頃は小児科に頻繁に通っていても、大人になると、治療が必要な持病がなければかかりつけ医はいないことが珍しくない。だが、ちょっと気になる症状がある時や突然の不調の際に気軽に相談でき、必要なら専門医につないでくれる医師が身近にいれば心強い。そんなかかりつけ医の探し方のヒントを、詳しい人たちに聞いた。

 ▽情報があれば

 東京の会社員Aさん(41)は2017年の冬、初めて尿路結石になった。朝、目覚めた数分後、右脇腹に激痛が走った。救急車で着いた先は近くの外科病院。画像検査で尿路結石と分かり、痛み止めの処方を受け、歩いて帰宅した。

 その後の指示は特になかったが、インターネットで泌尿器科医を探して受診。3回ほどの通院で治療が終了した。

 Aさんはこれまでも、喉が痛いときは耳鼻咽喉科、発疹が出たら皮膚科と、専門医がいるクリニックをネットで探して受診してきた。治療が終わればもう行かない。「すぐに相談できて適切な所に振り分けてくれるかかりつけ医がいたらよかった、と改めて感じたが探し方が分からない。もっと情報があればいいのにと思います」と話した。

 
 

   ▽「いる」は56%

 日本医師会総合政策研究機構(日医総研)が17年、20歳以上の1200人に尋ねたところ、かかりつけ医がいる人は56%。「いる」は70代以上で80%を超すが若いほど減り、Aさんのような40代では半分以下だ。

 「その人を継続的に診ている医師は、体調が悪化した時、より適切な対処法を考えられる。そんな頼りになる医師を地域に増やそうとしています」と話すのは、日本医師会の釡萢敏・常任理事。

 日医は16年度に「かかりつけ医機能研修制度」を始めた。感染症、在宅医療、栄養管理、医療倫理など、かかりつけ医に求められる幅広い項目の研修を受けた上で、地域の保健福祉活動への参加など要件を満たした医師に、都道府県医師会が修了証書や認定証(有効期間3年)を発行する。

 18年10月までの修了者は全国で約3900人。修了証書などは院内やホームページでの表示が認められているため、受診の際の参考にできる。群馬県のように、修了者名をホームページに掲載している医師会もある。

 ▽自分なりの基準

 釜萢さんによると、かかりつけ医を決めるには医師としての経験なども参考になるが、大切なのは受診時に感じる相性。「この医師は信頼できると思えるかどうかが鍵。ランキング本などよりずっと重視してほしい」

 患者や家族から電話相談を数多く受ける認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)の山口育子理事長(53)も「良い医師の基準は一律ではないはず」と指摘する。

かかりつけ医機能研修を修了した医師に発行される修了証書の見本(日本医師会提供)
かかりつけ医機能研修を修了した医師に発行される修了証書の見本(日本医師会提供)

 優しく丁寧に説明してくれる医師がいいか、経験豊富さが大事か。そんな自分なりの基準を意識して受診するのがいいという。病気がなくても、例えばインフルエンザワクチンの接種などは良いきっかけになる。

 クリニックなら、まず電話で「ワクチンは受けられますか」「費用は」「何時ごろ行けばいいですか」などと尋ね、受付の対応をみる。「対応が悪ければ院長がそれを許しているということ」。良さそうな所が数カ所に絞れたら予防接種や風邪などの際に受診する。
 「受診すれば何を大事にしている医師か、ある程度感じ取れるはず。長く付き合う人を探すのだから、じかにやりとりして自分で選ぶ目を持ってほしい」と山口さん。

 山口さんはまた、一緒に服用すると危険な薬を知らずに飲んでしまうなどの事故を防ぐために「薬局も1カ所に絞るのが賢明」と話している。

(共同通信 吉本明美)

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