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医療新世紀

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糖尿病は大腸の炎症が発端高脂肪食のマウスで解明

2016.8.30 9:24
 2型糖尿病の発症には脂っこい食物の取り過ぎや肥満が関係することが分かっているが、メカニズムは必ずしも明らかではない。慶応大のグループは高脂肪食でまず大腸に炎症が起き、それが発端となって血糖値を下げるインスリンの効きが悪くなることを、マウスによる実験で突き止めた。

糖尿病は大腸の炎症が発端高脂肪食のマウスで解明
 大腸の炎症を抑えるとインスリンの効きが良くなることも確かめており、新治療薬の開発につながる成果だとしている。

 糖尿病と肥満が専門の川野義長・慶応大助教、中江淳・同特任准教授らは、脂肪分60%の高脂肪食を4~20週間、マウスに与え、免疫細胞の一種「マクロファージ」が大腸に集まって起こる炎症の程度を、関係する遺伝子の発現量から測定した。

 その結果、炎症の程度は高脂肪食を取り始めてから4週目に早くも通常食の2倍以上になり、20週では約6倍になることが分かった。

 これまで糖尿病との関連が知られていた脂肪組織の炎症は、4週目では通常食と同様にまだ起きていなかった。このことから、高脂肪食では最初に大腸で炎症が起こり、次いで脂肪組織の炎症が起こって、結果としてインスリンが効きにくくなるという経過をたどることが示されたという。

 大腸の炎症が起きにくいよう遺伝子操作したマウスに高脂肪食を与えると、大腸、脂肪組織ともに炎症が抑制され、血糖値の上昇も30%程度抑えられたという。

 中江さんは「今後、マクロファージを大腸に集積させる物質を調べ、その物質が生まれるプロセスと炎症を抑える方法を明らかにして、治療薬開発につなげたい」と話している。

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