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医療新世紀

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定期受診で重症化防いで小児期に心臓手術した人

2017.4.11 9:41
 生まれつき心臓の形や機能に異常がある先天性心疾患の赤ちゃんは100人に1人程度、年にざっと1万人誕生する。国内でも1960年代以降、乳幼児の心臓手術などの医療が大きく進歩し、患者の9割は成人を迎えられるようになった。

定期受診で重症化防いで小児期に心臓手術した人
 その結果、20歳を過ぎた先天性心疾患患者は推計で約50万人に上る。「今や子どもより大人の患者の方が多い時代になりました」。日本成人先天性心疾患学会理事長の丹羽公一郎さん(聖路加国際病院心血管センター特別顧問)はそう話す。

 丹羽さんが心配するのは、手術後、医療との接点がなくなってしまう人が多いこと。「30代以降に、心機能がだいぶ悪化してから医療機関にかかる人が目立ち始めている」

 代表的な先天性心疾患はかつて、手術で根治可能と考えられていた。しかし、青少年期は問題なくても、年を重ねてから不整脈などを起こす例があることが明らかになってきた。もとの心臓病が重症で複雑な手術を行った場合ほど、後に異常が見つかるケースが多い。

 悪化してからでは十分な回復を望めない可能性がある一方「数年に1回程度でも受診を続けていれば、良いタイミングで治療でき、重症化を防げる」という。

 丹羽さんらは学会の事業として今年から、小児期から大人に向かう途中で医療との接点がなくなってしまう患者がどの程度いるか、実態調査に乗り出す方針。

 「大人の先天性心疾患の治療に取り組む施設は徐々に増えてきた。学会ホームページに情報があるので、小児期に心臓を手術した人は、今異常を感じていなくても一度専門の医師の助言を聞いてほしい」と呼び掛けている。

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