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帝王切開率に大きな地域差 2013年全国平均は18・5%

2017.12.19 0:27
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 2013年の国内の出産に占める帝王切開の割合は全国平均18・5%で、都道府県別にみると2倍近い大きな格差があることが、小林廉毅・東京大教授(公衆衛生学)らのチームの研究で分かった。

 あらかじめ日を決めて行う予定帝王切開の実施率が高い自治体は、周産期医療に携わる医師や施設が少なかったり分散していたりする傾向があり、医療体制の弱さを帝王切開でカバーしている可能性が浮かんだ。

都道府県別の帝王切開率
都道府県別の帝王切開率

 チームは、13年に全国の医療機関が発行したレセプト(診療報酬請求明細書)情報のデータベースを調査。帝王切開の実施数は19万361件で、同年の全国の出生数102万9816人に対し18・5%だった。国内で、年間を通じた帝王切開率が判明したのは初めて。

 帝王切開率は母親の年齢が上がるほど高いことも裏付けられ、25~29歳は14・2%だが40~44歳は34・6%、45歳以上は50・6%だった。

 都道府県別では、年齢の影響を調整しても14・4~26・4%と最大1・8倍の開きがあった。

 出産を担当する医師や新生児集中治療室(NICU)のベッド数が少ない自治体、小規模な医療施設での出産が多い自治体で、予定帝王切開率が高い傾向があった。

 帝王切開は、高齢出産の増加や訴訟への懸念などを背景に世界的に増加していることが問題になっている。経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均は28%(15年)だが、世界保健機関は10~15%を適正としている。

 小林教授は「日本の実施率はおおむね適切といえるが、増え過ぎや過度の地域差は防ぐ必要がある。今回のような基礎データを踏まえ、周産期医療の改善策を検討していくべきだ」と話す。

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