運動は再発リスク下げる 心臓病でオランダ研究
心臓病の人がどの程度の運動をすれば適切かを巡ってはさまざまな議論がある。今も症状を抱える人が無理をするのは禁物だが、体力に余裕がある場合はプラスの効果が期待できる。チームの研究者は「今回の結果からは『運動量は多いほど良い』と言えそうだ」としている。
チームは2006~18年に集めた住民の健康データを利用。健康な人、高血圧や糖尿病などの心疾患リスクがある人、過去に心臓発作や心筋梗塞などを起こしたことがある人の3グループに分けた。その上で普段の運動量と健康状態の関係に着目し、平均7年にわたって変化を追跡した。
するとグループによって運動による健康効果の表れ方に違いがあることが判明。心臓病の人は運動量が増えるほど健康効果が高まる傾向があった。一方で健康な人や心疾患リスクを抱える人は、運動量が増えるとある程度まで効果が高まるが、次第に頭打ちになることが分かった。運動に害があるわけではなく、中程度の運動でもリスク要因が改善されるためとみられる。
世界保健機関(WHO)は健康づくりのため、1週間に150分以上の中程度の有酸素運動か、75分以上の強めの有酸素運動をするよう勧めている。