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コロナ流行、大人が拡大 休校は子どもに悪影響

2020.11.5 16:40
 国内で新型コロナウイルスの流行を広げているのは子どもではなく主に大人であることが日本小児科学会の調査で分かってきた。子どもも大人と同じように感染するが、インフルエンザと違って子どもが大人にうつすケースはそれほど多くないようだ。
 一方で秋から冬に新型コロナの流行が拡大すると休校に踏み切る学校が増えそうだ。同学会の理事を務める長崎大の森内浩幸教授は「休校が長引くと学びの機会が奪われ、子どもたちの心と体の健康に悪影響を及ぼす。実施には慎重な検討が必要だ」と指摘する。
授業が再開された小学5年生の教室=8月、名古屋市
授業が再開された小学5年生の教室=8月、名古屋市

 

 同学会が9月末までに集めた20歳未満の症例データによると、感染経路が判明した約370人のうち7割以上が家庭内での感染だった。父親からうつったケースが半数近くを占める。両親や祖父母など大人からの感染が子ども間の感染を大きく上回った。重症化する割合は大人に比べて低い。
 学校内でのクラスター(感染者集団)も発生しているが、大人数の会食や集まりで起きる大人のクラスターに比べると規模も広がりも小さい。森内さんは「新型コロナは大人が家庭に持ち込んで子どもに感染させる。学校や保育施設から家庭に持ち込まれて社会に広がるインフルエンザとは対照的だ」と話す。
 理由は何だろうか。ウイルスが細胞に感染する仕組みの違いも考えられるが、森内さんは「新型コロナは誰も免疫を持たないため、社会的に活発な大人の方が感染の機会が多い」とみている。
 「新型コロナを恐れるあまり、通常の予防接種を子どもに受けさせるのを控える親も出ている」と森内さん。休校が続くと家庭内での虐待が増える懸念もある。「休校が必要な場合はマイナス面とのバランスを考慮し、一定の地域で期間を区切って実施すべきだ」と訴える。

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