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血糖管理を考え直す機会に 合併症あればより注意を 糖尿病患者のコロナ対策

2020.7.7 0:00
 新型コロナウイルス感染症は持病があると重症化しやすいと繰り返し指摘されてきた。その筆頭としていつも挙げられるのが糖尿病だ。特に、動脈硬化や高血圧、糖尿病性腎症などの合併症を持っていると重症化のリスクが上がると報告されている。一方、外出自粛によって食事や運動、睡眠など血糖値に影響する生活習慣が変化しやすい。専門家に基本的な心構えを聞いた。
 ▽感染で差はない
 東京女子医大糖尿病・代謝内科の三浦順之助准教授によると、患者は「糖尿病だと新型コロナウイルス感染症にかかりやすい」と誤解しているケースが多いという。
三浦順之助准教授
三浦順之助准教授

 


 実際は、多数の感染者が出た中国や米国からの報告で、人数当たりの感染率は人口全体との間で差がみられない。厚生労働省や国際糖尿病連合なども、密接な接触を避け、頻繁に手を洗い、バランスのいい食事や十分な睡眠を取って体調を整えるという一般的な注意点を挙げている。
 発熱の際は、最寄りの相談窓口に電話連絡し、糖尿病であることを含めて状況を説明、指示に従うのが推奨される。
 ただ問題は、重症化のリスクだ。
 米疾病対策センター(CDC)が2~3月、新型コロナウイルス感染症にかかった患者7162人を対象に、持病との関係を調べた報告では、新型コロナウイルス感染症患者全体に比べて、糖尿病患者は入院、人工呼吸器による治療の割合がいずれも高く、集中治療室(ICU)に入った患者の中では糖尿病患者が最多で3割を超えていた。
 ▽考え方次第で
 三浦さんによると、糖尿病で高血糖になると免疫の働きが低下しやすい。その上、高血糖が持続すると血管が傷み、血の巡りが悪くなって傷が治りにくい。動脈硬化や糖尿病性腎症が進んで全身状態が悪くなれば感染症悪化のリスクも高く、いっそう注意が必要だ。
 日本にも当てはまるかどうかは検証待ちだが、中国からの報告では、糖尿病患者でも血糖コントロールが良好なグループは血糖コントロールが悪いグループに比べて死亡率が大幅に低かった。
 三浦さんは、コロナ対策に重要なのは、血糖値を上げないよう心掛けることだと強調する。
 
 

 

 糖尿病の患者は、外来受診時や栄養指導、療養相談などの機会に、食事や運動などを通じた血糖管理の方法を学んでいる。だが、それが実践できているか。「自粛やテレワークで家にいる時間を、自分の血糖管理の在り方を考え直す機会にしてはどうか」と三浦さんは呼び掛ける。
 「自粛によって間食が増えたり、運動が減ったりして体重が増え、コントロールが悪くなった患者さんがいる。しかし一方で、在宅で三食きちんとバランスの取れた食事をしたことで、血糖値が改善した人もいる。考え方次第です」と話す。
 ▽自分なりの方法
 どんなものをどのぐらい食べると、どのように血糖が変化するのか。どうすれば高血糖を抑えられるのか。
 インスリン注射で血糖管理している患者は、適切な注射のタイミングや量について考えてみる。自粛中に規則正しい生活を心掛けながら自分の血糖値と向き合う生活を続ければ、おのずと自分なりの管理方法が分かってくるという。
 通院に困っている人も多い。流行の程度が違う都県境を越えて通う人や、子どもや高齢者と同居している人では、感染リスクを考えて通院をためらう例もある。
 三浦さんは「そんなときは、電話で再診を受けたり、処方箋を家の近くの薬局に送ってもらえたりできる場合がある。かかりつけの医師とよく相談してほしい」とアドバイスしている。(共同=由藤庸二郎)

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