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感染期間短いと入院減 新型コロナで米研究

2021.2.16 0:00
 新型コロナウイルスに感染した人が他の人に感染を広げうる期間を、治療薬やワクチンによって少しでも短縮できれば、かなりの数の入院患者を減らすのに役立つとする研究結果を、米ニューヨーク市立大のチームがまとめた。
 感染者は無症状の場合でも数日から十数日、平均すると10日ほどの期間、唾液などでウイルスを排出し、他の人に感染を広げると考えられている。米国の人口に基づいてチームが推計すると、この期間を0・5日短くしただけで約140万人の新たな感染者が出るのを防ぎ、約10万人の入院患者を減らすことができることが示された。

米ニューヨークの病院の集中治療室(ICU)で新型コロナ患者を手当てする看護師=2020年4月(ゲッティ=共同)
米ニューヨークの病院の集中治療室(ICU)で新型コロナ患者を手当てする看護師=2020年4月(ゲッティ=共同)

 新型コロナ感染症を巡ってはさまざまな治療薬が開発されているが、明確な効果が認められたものは少ない。米国や欧州などで投与が始まったワクチンは臨床研究で高い効果を示したものの、無症状を含めた感染を実際にどの程度防ぐことができるかは未知数だ。

 それでもチームの研究者は「薬の治療効果やワクチンの予防効果が低くても、感染期間を少しでも短縮できるなら流行拡大を抑えるのに役立つ」と指摘。入院患者を減らすことによって、集中治療室(ICU)のベッドや人工呼吸器といった医療資源の不足を回避するのに役立ちそうだ。
 チームは、米国で人から人に感染が広がる様子を計算モデルで再現。感染期間が1日短いと入院患者が約35万人、3・5日短いと約71万人減少するとの結果が出た。
 さらに病院での治療費などの経済的コストについても試算。たった0・5日の短縮が約2千億ドル(約21兆円)を超す節約につながると分析している。

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