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まぶしくない眼底カメラ 近赤外光でカラー撮影

2021.2.9 0:00
 健康診断や人間ドックで受ける眼底検査は、写真を撮るときにフラッシュ光を直接見ることになり、まぶしさに目がくらむ。小さな子どもでは検査自体が難しい。
まぶしくない近赤外光カラー眼底カメラ(株式会社ナノルクス提供)
まぶしくない近赤外光カラー眼底カメラ(株式会社ナノルクス提供)

 

 人間の目に見えない近赤外光を使った、まぶしくない眼底カメラを株式会社ナノルクス(茨城県牛久市)と奈良先端科学技術大学院大の太田淳教授(電子工学)、大阪大病院AI医療センターの川崎良特任教授(眼科・疫学)らが共同開発した。
 ナノルクス社の持つ近赤外光でカラー画像を得る技術を応用。近赤外光の光源と円筒レンズを組み合わせる。
 眼科診療の分野では近赤外光や赤外光を使った診断装置は実用化されているが、新型カメラは既に重さ700グラムと小型化を実現し、カラー撮影できるのが利点。まぶしさで瞳孔が縮むことがなく、左右の目を続けて検査したり、繰り返し撮影したりすることも可能だ。
 既に大阪大病院眼科(西田幸二教授)で眼底検査を受ける人から同意を得て新型カメラで眼底を撮影し、使い勝手など実用性を確かめる検証作業が進行中。3月末までに数十人での検証を終え、同社は早ければ2022年前半には商品化したいとしている。
 眼底検査は、眼底出血や網膜・視神経の疾患などを発見するのが目的だが、眼底を繰り返し、詳しく調べられれば、高血圧や動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病の兆候も明らかになる。
 川崎さんは「体重計や血圧計のように安価、簡便な装置が家庭に普及し、機械学習や人工知能(AI)技術を加味できれば、居ながらにして生活習慣病の有無や進行を見極める『パーソナルヘルスケア』の実現が期待できる」と話した。

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