×
メニュー 閉じる メニュー

ぜんそくの入院患者が激減 コロナ禍で管理改善か

2021.2.2 0:00
 新型コロナウイルス感染症流行の影響でぜんそくの患者が入院した数が激減していることが、東京大の研究グループの調査で分かった。
 東大大学院公衆衛生学分野の阿部計大特任研究員、宮脇敦士助教、小林廉毅教授らのグループが米学会の公式機関誌に発表した。

 
 

 メディカル・データ・ビジョン株式会社(東京)の保有する診療データベースを用い、2017年1月~20年5月にぜんそくを主な病名として全国272の急性期病院に入院した患者数の推移を週ごとに分析した。

 その結果、20年2~5月の新型コロナ流行後のぜんそくによる入院数は、過去の同時期と比較して週当たりの平均で半分以下、45%まで減少していた。この傾向は小児、成人のいずれでも認められたという。
 ぜんそくは気道の慢性的な炎症で、日本でも100万人以上が治療を受けている。患者は、呼吸器感染症の感染を防いで花粉、大気汚染物質など症状を悪化させる環境要因を避けたり、適切な薬物治療を受けたりすることで入院につながる重い発作を予防できる。
 今回明らかになった入院の減少について研究グループは、新型コロナ対策がその他の感染症の予防につながったと推測。禁煙する、薬をきちんと飲む、こまめな掃除でハウスダストを除去するといった、感染を懸念した行動変容が有効だった可能性があると指摘。結果として症状を悪化させる要因にさらされる機会が減り、体調管理が改善したと考えられるという。
 米国やスロベニアの小規模な研究でも「ロックダウン(都市封鎖)」の期間中に小児のぜんそく患者の入院数や救急外来受診数が減少したことが報告されていた。

最新記事