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妊娠しやすさは分からない 卵子数示すAMH検査

2017.12.13 21:10

 女性の卵巣に卵子がどれだけ残っているかの目安が分かるとして不妊治療などの現場で普及しつつある血液検査「抗ミュラー管ホルモン(AMH)検査」について、米国のチームが「妊娠しやすさの予測には使えない」とする研究をまとめ、米医師会雑誌に発表した。

AMH検査値と妊娠しやすさの関係

 AMHは発育過程にある卵胞から分泌されるホルモン。女性は卵巣に一生分の卵子を持って生まれ、年齢とともに数が減っていく。AMHを測ることでその時点のいわば“在庫数”が把握できるとされている。

 チームは、明らかな不妊原因がなく、妊娠を試みて3カ月以内の30~44歳の女性750人を約1年間追跡。約半年以内に妊娠する確率を計算したところ、AMHが低い人は65%、低くない人では62%で、統計学的に意味のある差はなかった。約1年以内だと84%対75%で、AMHの検査値と妊娠しやすさの間に関連はみられなかった。

 AMHに詳しい浅田レディースクリニック(名古屋市)の浅田義正院長は「当然予想された結果。妊娠率は加齢に伴って低下する卵子の質に大きく左右される。AMHはあくまで卵子の数の目安であって、質とは関係ないからだ」と話す。

 だが手軽に調べられるAMH検査を「卵巣年齢」検査と称して提供する医療機関もある。日本産科婦人科学会は2017年夏の学会誌に「AMHは卵子の質とは関連せず、測定値から『卵巣年齢』は推定できない」と注意を促す見解を発表した。

 浅田院長は「AMH検査は、例えば不妊治療の現場で、その人に合った治療法や薬を決めるのには有用。意味を正しく理解して活用すべきだ」と指摘している。

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