子どもの食事の質に懸念 低所得ほどコロナが影響

2021年11月02日
共同通信共同通信

 新型コロナウイルス感染症の流行下で初の緊急事態が宣言された2020年4~5月、バランスが取れた食事を取れていない子どもが増加し、感染拡大後は保護者の食事準備への負担感が増えたことが国立成育医療研究センターと新潟県立大の研究で分かった。

 

 
 

 緊急事態宣言下での影響は世帯所得が低い家庭でより大きく、格差が拡大していた。研究チームは、緊急事態宣言中に一部の学校給食が中止されたことの影響もあると指摘。「子どもが適切な食事を取って健康を守れるよう、社会の取り組みが期待される」としている。
 同センター社会医学研究部の森崎菜穂部長、新潟県立大の村山伸子教授らの研究チームは、20年12月、各都道府県から小学5年と中学2年の子どもがいる世帯を無作為抽出し、計3千世帯の保護者にアンケート用紙を郵送、1551世帯から回答を得た。
 その結果、緊急事態宣言中に「肉か魚か卵」と「野菜」を両方1日に2回以上含んだバランスの良い食事が取れた子どもの割合は、世帯収入の多寡にかかわらずに低下。低所得者層ほど、緊急事態前からの減少率が大きかった。
 食事を作る保護者の負担について尋ねたところ、平均所得が低い世帯は高い世帯に比べて「食事を作る時間の余裕が減った」「食事を作る心の余裕が減った」「食材や食事を選んで買う経済的余裕が少なくなった」との回答割合が大きく、影響が食卓にも及んでいた。
 学校保健統計調査などでは、学童期の子どもの肥満や痩せが流行前と比べて大幅に増加したことが報告されている。今回の調査でも「間食(おやつ)の機会や量が増えた」が31%に上り、食生活の乱れがうかがえた。