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食道がんと口中細菌に関係 患者では高い検出率

2021.2.1 0:00
 

 口の中の特定の細菌が食道がんのリスクになり得るとする研究結果を、東京医科歯科大臨床腫瘍学分野の三宅智教授、川崎万知子大学院生と、歯周病学分野の池田裕一助教らの研究チームが国際医学誌に発表した。

 食道がんは周辺の組織や臓器に広がりやすい半面、早期発見が難しい。研究チームは、今回の発見が迅速、簡便な食道がんのスクリーニング方法開発に可能性を開くとしている。
 
 

 

 江戸川病院(東京)、総合南東北病院(福島県郡山市)との共同研究。
 研究では、食道がんと診断された入院患者61人と、がんでない入院患者62人の口の中を診察して唾液と歯垢(しこう)を採取。そこに含まれるDNAを抽出し、PCR検査を使ってそこに含まれる7種類の代表的な歯周病の原因菌の数を推定した。
 問診の結果では、食道がんの患者の方が歯周病の状態が悪く、喫煙率や飲酒の頻度が高いことが判明した。
 さらに、歯垢に含まれるある種の細菌は、食道がん患者では16人で検出されたのに対して、その他の入院患者での検出は1人だけだった。この細菌は、食道がん患者では唾液からも高い確率で見つかった。
 結果を統計的に解析すると、唾液中でこの菌が見つかると、食道がんリスクは約6倍に高まる計算になった。さらに、歯垢で別の菌が見つかると約33倍になることも分かった。
 研究チームによると、これまでに、ある種の口腔(こうくう)内細菌や歯周病菌が、消化管のがん組織から検出されたとの複数の研究結果が報告され、細菌とがんの発症、進行との因果関係の解明が進んでいるという。

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